小さな里山をつくる

林庭園設計事務所は、鳥や虫など自然界の生き物が共生する里山、雑木林をイメージした庭園を設計・施工いたします。私たちの庭造りは土を耕すことから始まります。それは自然を生かすこと、植物を生かすこと。土は自然と人間の接点です。土地と季節に適した庭を、農薬にできるだけ頼らず、長期的に土を作ることから考えます。
お客様の暮らしに沿った庭づくりをすること。単に緑を庭に入れ込むのではなく、お客様の暮らしに準じた樹種を選びます。手入れを通して長期にわたり、庭づくりを継続していきます。成長した植物の剪定は、その後の植物の命にも関わる大切な仕事です。剪定枝をパウダーにし、土に返します。
弊社の高い提案力と施工性は、植物と素材の特徴を知り、技術・技能の向上を常に志しているからです。会長の林は40年以上、庭の設計と施工の現場に立ち、弟子たちと共に自社設計、自社施工を行っています。設計した図面を現場で補正・再設計する手法で、その現場に沿った施工に仕上がり、お客様からの変更や追加の要望にも柔軟に対応できます。
弊社の手掛ける庭園に、同じものは1つもありません。出来た瞬間から趣のある庭ができるのは、お客様の土地に古くからあった石を再利用したり、200年前に切り出された古代石や流木、古い瓦など、時間に磨かれた素材を用いる技術とノウハウがあるから。そこに植物の成長が加わり、オンリーワンの庭づくりを提供します。

デザイン

庭づくりには2つのデザインがある

1つは、机上・紙上のデザイン。庭全体の平面図を設計士がデザインします。もう1つは、施工上・実物のデザイン。庭内で現物を扱い、庭の各部のデザイン、収まりを考えながら、ガーディナー(職方)が行います。机上と現場、両方のデザインが一体となって、良い庭が完成します。デザイナー、ガーディナーともに、材料の性質を良く知る程、良い庭が完成します。また、以下の3つの要素も、良い庭をつくる上で欠かせない要素となります。

2.敷地全体を部屋割りする

家を建てられる場合には是非、建築計画の時に庭も含めた全体を計画してください。この敷地に庭という部屋をどう配置するか…。建物・門塀・駐車場・駐輪場・物置・物干しなど、外の部屋の部屋として、使い勝手や導線も考えた設計を行っていきます。

3.三つの視線

①室内、庭内からの視線
②建物全体が見える外観からの視線
③街並み、空からみた目
庭は建物から見て横に広がっているより、縦に奥行きがあるように見えることが大切です。建物・外観・植栽の統一感も大切な要素です。

土づくり

土の大切さ

雑木林にはいつも落ち葉が積もっており、その下の土はふかふかしています。植物の生育に理想的な、団粒構造という土の状態です。土の粒子が小さな粒を形成し、 それが大小の土塊となってバランス良く混ざり合うことで、適度な隙間がたくさんつくられます。このような土は、水はけ・水持ちに優れ、植物の成長に有用な微生物が多く住んでいます。植物を扱う庭では、このような土づくりを行うことが、病害虫に強い健康な庭木を育てる管理の基本となります。庭の完成後には、落ち葉や剪定枝を捨てずに、細かく切ってチップにしたものを庭に敷き、できるだけ自然本来のサイクルを再現したメンテナンスを続けていきます。

庭づくりは、土づくり

「生きた土があれば、例え木がなくても空気が浄化される。」私たちは庭を作る前に、先ず土を耕すことから始めます。耕すことでで土に空気が入り、昆虫やミミズなどが呼吸できる環境になります。そこに剪定枝、竹、炭、ピートモス、落ち葉などの有機肥料を撒いて、微生物、菌類、酵素の働きを促します。熟成された肥料によって土は腐植質に富み、植物の栄養素となります。テラスなどの施設を設ける場合は、安定した形状を施工した後、その周囲やその他の部分の土を耕します。

材料

古材も利用したオンリーワンの庭づくり

出来た瞬間から趣のある庭。その理由は材料にあります。弊社の材料置場にストックされている古い石や流木だけでなく、お客様のお庭にもとからあった塀や石、生えている木なども材料として利用します。その土地に古くからある素材を使うことで、庭に味わい深さを加えるだけでなく、環境問題にも配慮することができます。

1.材料

・石(はずし物=塀、石垣、土留め、橋、敷石、端材など)
・木材(切端材、間伐材、流木、山枯木、バタ材、風倒木など)
・つる物採取(しの竹、ハギ、ウメ徒長枝、庭の竹類)
・材料屋の余り(かけら、レンガ、石、コンクリート製品)
・古瓦

2.余った材料でスペースづくり

元の構造物を外したあとに出た材料や、余ったり残ったりした材料を利用して、庭のあちこちに飾り台、置き棚等の見せ場スペースをつくります。コストパフォーマンスに優れ、庭の使い勝手や見た目も向上します。

3.植物繁殖、手作りの庭

木を仕入れてくるほかに、種を播いたり、挿し木をしたり、株分け、取り木など近所の人や知人と苗や種の交換をして増やして植物を繁殖させることも、手作り庭の楽しみです。鳥が種を運んで思わぬ草木が育成していることもあります。庭を良く観察し、小さな驚きを発見してください。また、もとからあった古い木、大きい木を一本でも二本でも残すと、庭が落ち着いて見えます。

植物

種や苗木から時間をかけて育てる

自然を身近に感じて季節感のある庭づくりを楽しむために、落葉樹を中心に実を楽しむ果樹などを植えてみましょう。落葉樹は常緑樹以上に季節感を強く感じられる樹種です。その特徴や生理を生かした手入れ、庭の構成(陽樹と陰樹)(高木、中木、低木)を考えることで奥行きのある味わい深い庭になります。また、落葉樹は庭の景色としてだけでなく、住環境にとっても重要な役割を果たしています。

常緑樹と落葉樹

常緑樹と落葉樹の割合は、通常の庭づくりでは常緑樹6:落葉樹4、または常緑樹7:落葉樹3のバランスです。弊社が得意とする雑木の庭では比が逆になり、落葉樹を多く取り入れます。

常緑樹の特徴

冬期も緑の葉をつけているので、目隠しになります。庭の懐をつくるように、庭の奥に配置します。

落葉樹の特徴

花・実・紅葉など変化に富んでいるので、季節感を感じさせてくれます。庭の奥行きを出すように、庭の手前に配置します。また夏場は、枝葉をよく茂らせれば日陰となって住環境の気温を下げ、透かす手入れをすれば風がとおる木漏れ日を作ります。葉が落ちる冬場は日光が入り明るく、暖かくなります。

メンテナンス

自然を活かし、植物を活かす

土地と季節に適した庭を、農薬に出来る限り頼らず、長期的に土を作ることから考える。弊社ならではの設計・施工をさせていただくことはもちろん、庭が完成してからも、景観の維持だけでなく、木の健康も考えた丁寧な剪定をしていきます。また、各校で指導員を務める弊社代表の林が、ご希望に応じてお客様の庭の管理方法をご指導させていただくことも可能です。

樹木の剪定

一本一本の樹木にとらわれすぎず、全体を見て庭づくりとしての剪定を心掛けています。ほとんど剪定されていない『自然樹形』には、樹木のありのままの姿、伸びやかな枝の広がり、美しさを見ることができます。木の健康に留意し「人間は植物の手助けをする」つもりで、最低限の枝を必要な分だけ剪定します。

剪定枝をパウダーにし、土に還します

雑木林の土は、特別なメンテナンスをしなくても、落ち葉に覆われ、養分に富み、しっとりとしています。庭は畑のように年中耕しませんし、落ち葉を片付けてしまう方も多いでしょうが、自然のサイクルを維持することが植物にとっても人間にとっても大切なことだと思います。剪定した枝をパウダーにして撒き、また、落ち葉を片付けてしまわずに景色として楽しむことで、庭という環境を雑木林のような自然のサイクルに近づけます。